「ソシオネクストへの就職・転職を考えているけど、実際どうなの?」
「そもそも何を作っている会社?」
「ソシオネクストの強み・弱みは?」
「具体的な働き方や年収、残業時間、将来性が知りたい…!」
このような疑問にお答えします。
こんにちは。はくです。
2019年に大学院を卒業し、現在は半導体製造装置メーカーで機械設計エンジニアとして働いています。
本記事では、半導体業界の優良企業紹介として「ソシオネクストの特徴」を解説します。
この記事を読むとわかること
- ソシオネクストの企業情報
- ソシオネクストの働き方
- ソシオネクストの強み・弱み
ソシオネクストの基本情報
はじめに、ソシオネクストの基本情報は以下のとおり。
売上高 | 1,170億円 |
営業利益 | 85億円 |
営業利益率 | 7.2% |
海外売上比率 | 69.0% |
研究開発費 | 432億円 |
設備投資費 | 131億円 |
平均年収 | 799万円 |
従業員数(単独) | 2,177人 |
連結従業員数 | 2,549人 |
平均年齢 | 49.2歳 |
勤続年数 | 6.7年 |
残業時間 | 12.3時間 |
本社 | 神奈川 |
勤務地 | 神奈川、京都、など |
初任給(学部卒/修士卒/博士卒) | 24万円/26.4万円/29万円 |
採用人数 | 35名(21年) |
ソシオネクストの特徴
つづいて、ソシオネクストは具体的に何の会社かを説明します。
ソシオネクストは、2015年に富士通とパナソニックの半導体事業が統合してできた、日本の半導体ファブレス企業です。
ユーザー向けにカスタマイズした「SoC(システムオンチップ)」と呼ばれる半導体チップを開発しています。
ここで「ファブレス」とは、自社で工場を持たず設計のみを行う企業のことです。
ソシオネクストはこのファブレス企業で、生産は台湾TSMCなどの「ファウンドリ(半導体製造受託企業)」に委託しています。
また、SoCとは「System On Chip(システムオンチップ)」の略で、1つの基板(チップ)上にCPUやメモリなど各素子を実装したものです。
特定用途向けに標準化されたASSP(Application Specific Standard Product:特定用途向け半導体製品)と呼ばれる標準ICと、顧客ごとに差別化されたカスタムICの2種類があります。
ソシオネクストは設立当初、前者のASSPを主力製品としていました。
しかしながら、2018年に社長が変わると、主力事業をASSPからカスタムSoCに切り替えます。
これによって、注力製品を民生機器から、自動車やスマートデバイス、データセンターなどに変更し大きく業績を伸ばしました。
ソシオネクストの強み
ここからは、実際に半導体業界で働く僕が思うソシオネクストの強みを解説します。
ソシオネクストの強み
- 顧客ニーズに答えるビジネスモデル
- 高い成長率と将来性
- グローバルな事業展開
顧客ニーズに答えるビジネスモデル
近年、GAFAMを始めとした先端IT企業や大手自動車メーカーは、いわゆる既製品ではなく、自社専用のカスタム半導体を必要としています。
このカスタムSoCを生産するためには、企画段階から半導体メーカーと共同して開発する必要があります。
ここで、さきほど説明したように、ソシオネクストは工場を持たないファブレス企業です。
製造・組立を外部に委託する一方で、自社でシステム設計から生産・品質管理まで一貫して担うビジネスモデルが特徴。
そのため、製品の企画段階から参加して、顧客のニーズに合わせて差異化されたSoCを提供できるのが強みです。
高い成長率と将来性
2020年〜2022年にかけて、コロナによる巣ごもりやリモートワークの普及によって、半導体関連会社は一気に業績を伸ばしました。
しかしながら、2022年後半からはこの需要が一巡して、各社の業績および株価は鈍化します。
このような状況の中、ソシオネクストは2022年10月に東証プライム市場に上場すると、半導体市場の減速とは裏腹に株価を一気に伸ばします。
(この記事を書いている2023年6月現在で、株価は上場時の6倍に上昇)
急成長の要因はいくつかありますが、主な理由はやはりソシオネクストが得意とするカスタムSoCの需要が伸びていること。
半導体業界全体で言えば、スマホやパソコン向けの需要が一巡していますが、ソシオネクストが注力する自動車、データセンターや5Gネットワーク、スマートデバイス向けは今後も需要拡大が期待されます。
直近では、AppleがARグラス「Apple Vision Pro」を発表したように、将来性がある分野ばかりです。
グローバルな事業展開
ソシオネクストが得意とするのは、5ナノメートルや7ナノメートルといった最先端半導体です。
このような先端プロセスで造るカスタムSoCの顧客は海外メーカーが中心。
主な顧客はアメリカと中国で、今後も売上拡大が期待されます。
日本の上場企業で、最先端半導体を使ったSoC設計ができる半導体メーカーは他になく、ソシオネクストの1人勝ちと言われています。
ソシオネクストが向いているのはこんな人
ここまでの強みや特徴を踏まえると、ソシオネクストで働くのが向いているのは以下の人です。
- 将来性がある企業で働きたい人
- ワークライフバランスを重視する人
- フレックスタイムで働きたい人
- 都市圏で働きたい人
ワークライフバランス
ソシオネクストの平均年収は799万円・残業12.3h/月です。
また、働き方はコアタイム無しの完全フレックス制で、自分の都合に合わせて働けるのが魅力。
制度としてフレックスがあっても、朝会やコアタイムで実質利用できないという会社は多いですが、ソシオネクストのフレックスはコアタイム無しなところが魅力ですね。
勤務地
ソシオネクストの勤務地は、新横浜本社と川崎(神奈川県)、京都にある開発拠点がメインです。
どちらも都市部に位置するので、都会で働きたい方におすすめ。
一部、宮城県仙台市と、愛知県春日井市にも事業所があります。
ソシオネクストの企業研究まとめ
記事の内容をまとめます。
- ソシオネクストは富士通とパナソニックの半導体事業が統合してできた会社
- SoCの設計・開発を行う半導体のファブレス企業
- 顧客ごとに差別化されたカスタムSoCが主力製品
- 自動車やデータセンター、5G、スマートデバイスに注力
- 平均年収799万円・残業12.3h/月
- 勤務地は新横浜と京都がメイン
- コアタイム無しの完全フレックス制を導入
以上です。
ソシオネクストへの就職・転職を考えている方は、ぜひ今回の情報を参考にしてみてください!