「AGCへの就職・転職を考えているけど、実際どうなの?」
「そもそも何を作っている会社?」
「AGCの強み・弱みは?」
「具体的な働き方や年収、残業時間、将来性が知りたい…!」
このような疑問にお答えします。
こんにちは。はくです。
2019年に大学院を卒業し、現在は半導体製造装置メーカーで機械設計エンジニアとして働いています。
本記事では、半導体業界の優良企業紹介として「AGCの特徴」を解説します。
この記事を読むとわかること
- AGCの企業情報
- AGCの働き方
- AGCの強み・弱み
AGCの基本情報
はじめに、AGCの基本情報は以下のとおり。
売上高 | 1兆6,974億円 |
営業利益 | 2,062億円 |
営業利益率 | 12.1% |
海外売上比率 | 約7割以上 |
研究開発費 | 494億円 |
設備投資費 | 2,165億円 |
平均年収 | 1,077万円 |
従業員数(単独) | 4,682人 |
連結従業員数 | 55,999人 |
平均年齢 | 43.5歳 |
勤続年数 | 16.2年 |
残業時間 | 30時間 |
本社 | 東京 |
勤務地 | 東京、神奈川、など |
初任給(学部卒/修士卒/博士卒) | 26.1万円/28.7万円/33.8万円 |
採用人数 | 117名(2022年予定) |
AGCの特徴
つづいて、AGCは具体的に何の会社かを説明します。
AGCは、自動車・建築用ガラスが主力の世界最大級のガラスメーカーです。旧社名は「旭硝子」。
ガラス事業のほか、電子・化学品・セラミックスの4つをコア事業として位置づけています。
各事業の主力製品は、建築・自動車用ガラス、スマホやパソコンのディスプレイ用ガラス、苛性ソーダやフッ素樹脂、ファインセラミックスなど。
以下のように、世界シェア1位を獲得する製品が多数あるのが強みです。
AGCが世界シェアNo.1の製品
- フロートガラス
- 電子機器用超薄板ソーダライムガラス
- 自動車用ガラス
- 車載ディスプレイ用カバーガラス
- ETFE樹脂
- 現場塗装塗料用フッ素樹脂
また、AGCでは4つのコア事業にくわえて、戦略事業としてモビリティ・エレクトロニクス・ライフサイエンスの3つを成長させています。
具体的には、自動車のIT化に対応した製品開発、半導体のEUVマスクブランクスやCMPスラリー、医薬品や農薬の開発・製造受託など。
自動運転やEV技術の発達、AI、5G通信、ロボティクス、スマートシティの普及、高齢者の人口増加など、将来を見越した成長事業に投資しています。
AGCの強み
ここからは、実際に半導体業界で働く僕が思うAGCの強みを解説します。
AGCの強み
- 両利きの経営
- 高い将来性
両利きの経営
AGCでは、「既存事業の深化」と「新規事業の探索」という両利きの経営を重視しています。
具体的には、さきほど説明した4つのコア事業が既存事業、3つの戦略事業が新規事業です。
この両利きの経営の背景にあるのは、過去に経験した液晶ディスプレイ用ガラスの需要急拡大と、その後の急落です。
AGCは、2010年ブラウン管テレビから薄型液晶テレビへの買い換えに伴って、液晶ディスプレイ用ガラスで過去最高の営業利益を上げました。
しかしながら、買い替え需要が一巡すると売上は鈍化し、一時は業績を落としてしまいます。
この経験から、1つの事業に頼らずほかの事業も育てる「両利きの経営」を重視。
自動運転や半導体など、今後成長が見込まれる事業が着実に成果を出しています。
高い将来性
AGCの戦略事業の1つであるエレクトロニクス分野では、半導体のEUVマスクブランクスが好調です。
EUVは「Extreme Ultraviolet(極紫外線)」の略で、波長が13.5nmと非常に短い光源のこと。
より微細なパターンを形成できるため、最先端半導体のリソグラフィ工程で使われます。
また、マスクブランクスは、リソグラフィ工程で使われるフォトマスクの原版となる材料です。
ガラス基板上に、金属膜と感光膜(光に反応して性質が変わる材料)がコーティングされています。
AGCはガラス技術を生かして、2017年からこのEUVマスクブランクスの生産を開始しました。
現在、EUVマスクブランクスを提供できるメーカーは世界で2社しかなく、AGCはその中でも世界で唯一、ガラス材料から研磨、洗浄、成膜までを1社で手掛けるのが強み。
2025年には約30%の生産能力増強を決定しており、次世代の半導体材料として将来性が期待されます。
AGCが向いているのはこんな人
ここまでの強みや特徴を踏まえると、AGCで働くのが向いているのは以下の人です。
- 年収を重視する人
- 将来性の高い企業で働きたい人
- 関東で働きたい人
- グローバルに働きたい人
年収
AGCの平均年収は1,077万円と半導体業界の中でも超高水準。
また、初任給も学部卒で26.1万円とかなり高いのが特徴です。
したがって、年収を重視する方、若いうちから稼ぎたい方におすすめと言えます。
残業
年収が高い一方で、残業時間は平均30h/月とやや多め。
もちろん、楽して稼げる仕事はないので、妥当と言えば妥当ですが、残業は極力したくないという方には不向きかもしれません。
将来性
AGCの戦略事業であるモビリティ・エレクトロニクス・ライフサイエンスは、どれも将来性が高い分野です。
自動運転やEV、半導体、5G通信、バイオ医薬品など、今後の社会発展に欠かせない技術たちなので、さらなる成長が期待されます。
勤務地
AGCの勤務地は全国となっていますが、主要勤務地の1つは横浜にある研究所です。
化学メーカーは地方勤務が多いので、関東圏で働きたい方は選択肢として入れやすいでしょう。
グローバル
AGCは、海外売上比率7割以上とグローバルに事業を展開。
たとえば、世界で走っている自動車の3台に1台は、AGCのガラスが使われているとのことです。
また、入社10年以内に海外赴任した社員の割合も23%と高いのが特徴。
グローバルに働ける会社であることがわかります。
AGCの企業研究まとめ
記事の内容をまとめます。
- AGCは自動車・建築用ガラスが主力のガラスメーカー
- ガラス・電子・化学品・セラミックスの4つがコア事業
- 今後の成長戦略事業として、モビリティ・エレクトロニクス・ライフサイエンスの3つに注力
- 半導体分野ではEUVマスクブランクスやCMPスラリーを開発
- 平均年収1,077万円・残業30h/月
- 海外売上比率7割以上でグローバルに事業を展開
以上です。
AGCへの就職・転職を考えている方は、ぜひ今回の情報を参考にしてみてください!